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「な、ユア…サメラ。」

「な、ユア…サメラ。」

先ほど蹴られたのを思い出して、言い直しに気づいたのはサメラが包丁を振り上げているからだ。そんなタイミングで家主は帰ってきた

「帰った」
「おかえり。」
「知り合いか。」

帰宅したカインが、奇妙な光景を目の当たりにして、首を傾げ伴侶に聞いた。

「なんだコレ。」
「見たままだ。」
「で、アイツは。」
「襲撃者。と言えば解るか」

風の噂程度は掴んでいるらしく、カインの眉根が寄った。バロンは話がよく筒抜ける。と嫌味じみた言葉を吐き出して、カインを見つめた。

「コイツをどうするんだ。」
「しばらくは私の元で監視をする」
「今にも寝首を狩りににいこうてする奴を家に入れるな。」
「考えみろ、こんな少年を牢にいれてみろ。すぐに非難がくるぞ」

まだセシルの風当たりも余り良くないんだ。少年を保護。する。それだけだ。品よくしていればすぐに釈放だし、悪ければ期間が伸びる。大人しくしてればな。
最後の言葉をガウェイン聞こえるような声量で言い放つあたり、親切心。と言うべきか、嫌味なように。と言うべきか。


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あきゅろす。
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