Others
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「…会長ー、風紀委員長ー。」
「ん?」
「何だ?」
啀み合っていた二人は、同時にオレを見た。
やっぱり、仲良いねー。
「『狼にならない』」
「「…は?」」
「…って、オレの目を見て言って下さいー。」
「「………。」」
二人は同時に、押し黙った。
黙った上に目を逸らした二人を見て、オレは緩く笑みを浮かべ、席を立った。
「誰かを部屋に入れる時は、こう言えって、姉ちゃんに言われてるんでー…。」
また明日ー。
そう付け加えてオレは、二人に手を振り、食堂を後にした。
「…バ会長。」
「…んだよ、陰険眼鏡。」
「明日も、親衛隊の配置を怠るなよ。」
「お前こそ、風紀委員で、ジロの周りに壁つくんの、忘れんなよ?」
二人のトップに愛されて、
守られて、
今日も平凡君は、
平和なまいにちを送るのでした。
めでたし、めでたし。
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