[携帯モード] [URL送信]

Others
20


「ですから、オレは御厨先輩の親衛隊を抜けます。」


……は。


あんまりにもアッサリ言われた言葉に、オレは呆然とした。


え、今、抜けるって言った?
親衛隊長が??


置いてきぼりなオレらを余所に、叶は何ともアッサリと、次の衝撃発言を告げる。


「…そして、御厨剣親衛隊そのものも、本日を以て、解散致します。」


うっわー…。
親衛隊長が隊を抜ける以上の衝撃発言がきた。

隊ごと解散て。


いいの?と視線で問うたオレに、叶は頷いた。


「望まれていない手助けは、押し付けになる。…それに、もう彼は、俺達が助けたいと望んだ彼じゃない。」

「…っ、」


ビクリ、と御厨先輩は、体を揺らした。
彼らの期待と好意を裏切った後ろめたさは、一応あるんだろうか。


「今の貴方を助けたいと思う隊員は、もう一人もいない。…さようなら、御厨先輩。お世話になりました。」


叶の言葉とともに、オレはもう一度、机の上の紙切れを彼に突き付けた。


貴方が切り捨てた人間に、今度は貴方が切り捨てられるんだ。


いい加減、覚悟を決めろ。



「…サインをいただけますか?御厨先輩。」


.

[*前へ][次へ#]

20/100ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!