Others 21 シン…と静まり返る室内で、対峙するオレと御厨先輩。 水を差すような空気が読めない人間は、今この場にいない。 ……否、 …いなかった。 バンッ!! 「剣いるかっ!?」 荒々しい音とともに、この部屋のドアが、蹴破る勢いで開けられた。 飛び込んできたのは、黒色マリモ…ではなく、 「……ケ、イ。」 お騒がせ編入生こと岩井ケイ。 「あのさ、剣っ……あれ?何だお前ら?」 ドカドカと室内に乱入してきたケーワイ君は、ようやく、唖然としているオレらに気付いたように、訝しげに眉をひそめた。 何だお前らって、それはこっちのセリフだし。 何でこのタイミングで乱入してくるかなー…。 ある意味空気読んでんじゃないの?このこ。とオレはため息をつきつつ思った。 「皆で遊んでんのか?オレもまぜろよなー。ズリィぞ!!」 小首を傾げ、拗ねた様子で怒るケーワイ君。 小動物みたいで可愛く見えない事もない仕草だが…この重い空気を感じ取ってくれ。頼むから。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |