Others
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「…てかよ、こんだけ騒いでんのに出てこないっつーのは、…普通に留守なんじゃねぇ?」
足利先輩が最もな事をポツリと言うが、叶は直ぐ様それを却下した。
「それは無いな。…聞いたところによると彼は最近、授業に出ていないらしい。編入生に会う為に放課後出てくる事はあっても、それ以外はほぼ自室に閉じこもっているそうだ。」
へー。ヒッキーすか。
別に、引きこもりが悪いとは思わないけど、なら責任ある立場なんて受けんなし。
「いーかげんにしないと、強硬手段に出ますよー?」
オレがそう言いつつ扉を叩いても、相変わらず反応ナッシング。
いー根性してんじゃん。
見上げた引きこもり精神だ。
見習いたくは無いけど感心したよ。
「…強硬手段って、何だ?次郎。」
不思議そうな顔で聞いてくる足利先輩に、オレはポケットから出したカードを見せた。
じゃじゃーん。
「マスターキー。」
ドラ○もんばりの声で出すと、二人は仲良く声を揃えて叫んだ。
「「あるなら早く出せ!!」」
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