Main 番犬のお家事情 オレがコーヒーを飲んで、一息つくと、一拍おいてから、西崎は話を切り出した。 「…確認するが、これでお前は、生徒会全員と接触した事になるんだな?」 西崎の問い…というか念押しに、オレは頷いた。 「…会長には、顔は見られてないけど。」 「それは不幸中の幸いだな。」 フゥ、と短く嘆息し、西崎は呟いた。 …すいません。 ホント迂濶な子ですいません。 「…まずは会長の御門暁良だな。極道…といっても、経済界にも進出し、手広くビジネスを展開する御門家の次男坊だ。」 …うん。 実家がや○ざさんだってのは、知ってる。 「次男といっても、扱いは奴が後継者、といっても過言ではないな。既に、子会社の経営に携わっているようだし。」 「まだ高校生なのに!?」 後継者、とかのくだりより、そっちに反応してしまった…。 だっていっこしか年違わないのに、経営って…全然ピンとこない。 「ちなみに、志藤静も次男坊。…こっちは大分出来の良い兄貴がいるようだし、家を継ぐ事はまず無いだろうが、一応華道の家元だ。」 か、華道…? ………言っちゃなんだけど、…似合わないね。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |