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ニコニコと笑顔を浮かべたまま、安史は立ち上がる。
久々……といっても、ひと月位ぶりに会った彼は、少し背が伸びた様に思う。
長身な彼を見上げ、オレはある事に気付いた。
「あれ?制服……」
今までの安史は、以前の学校のものである詰襟の学生服だった。
編入してから暫く経ってもそれが変わる事は無く、まるで此処に留まる気は無いと主張しているかの様だったけれど。
「似合いますか?」
少しはにかむように笑む彼は、真新しいブレザー……うちの学園の制服に身を包んでいた。
「……うん、似合うけど」
「良かった」
どんな心境の変化ですかと続けたかったが、至極嬉しそうな笑顔に飲み込む羽目となる。
ヤンデレ笑顔よりも邪気の無い笑顔の方が、ある意味質が悪い事を知りました……。
「生徒会補佐になるのに、違う学校の制服じゃ、締まりませんからね」
「…………はぁっ?」
あー成る程。生徒会補佐になるから制服つくったんだぁ、納得。と頷きかけたオレは、数秒後に大きく目を見開いた。
今、コイツ何て言った??
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