Main 2 「……………。」 オレは唇を噛み締め、俯いた。 怒られる、というより 今度こそ、嫌われるかも。 その怯えで、益々オレは顔をあげられなくなった。 ごめん。 ごめんなさい、ハルちゃん。 いっぱい心配かけて。 いっぱい迷惑かけて。 いつもみたいに言えたらいいのに、 今のオレには、そんな余裕無い。 暫く部屋に、重苦しい沈黙が落ちる。 ごめんなさい、すら言う資格が無いような気がして黙りこくるオレ。 「………っ、?」 ふいに頭の上に、なにかがおかれた。 ポンポン、と軽く宥めるように叩いたのは、西崎の手。 混乱したオレが、顔をあげるよりも先に、暖かい腕がオレを包み込んだ。 「……っ、」 苦しくはない程度の力加減で、しっかりと抱き締められる。 暖かい手が、頭に続き、背中をポンポン、と緩く叩く。 「…はる、ちゃ…」 「……どうした?何があった。」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |