Main 3 何でー!!? 心の中でオレは絶叫した。 「いーち…」 怖ぁああー!!! パニクるオレを余所に、カウント開始。 ハッと我に返り、慌てて離れようとするが、何故か動けません。 離れるどころか、ガッチリ肩を掴まれており、動く事すら困難。 嫌な感じの緊張感に、オレの背筋を、冷や汗が伝った。 「…さーん、しぃー…」 しずかちゃんの怖すぎるカウントをBGMに、チラリと日下部先輩の顔を見上げれば… 「っ!!!」 冷静沈着で理知的。取り乱したり激昂するとこなんて想像もつかない、日下部先輩は、…笑っていた。 とっても好戦的なお顔で。 「…ろーく……なーな…」 何だこの怖過ぎる空間。 オレは何かしましたか神様!!! 「…きゅーう、」 しずかちゃんは、赤い舌をひらめかせ、ぺろりと唇を舐める。 獲物を前にした獣のように、獰猛な瞳が、スゥ、と眇められた。 「…じゅーう。」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |