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夜の学校。


「………。」

コツコツ…。


オレはキョロキョロと挙動不審になりながら、真っ暗な廊下を歩いていた。


時刻は、夜の8時少し前。
校内には、全く人気は無く、物音一つしない。…正直、物凄く不気味。

何でオレがこんな時間に、学校なんかにいるかと言うと…。


「…くそー…いじめっ子め。」

また、教科書に剃刀を挟みにくるかと待ち伏せしてたのに…。
今日に限ってこないって、どーゆー事!?

まさかそれさえも、作戦だったりするの!?


ブツブツ呟きながら、オレは足早に廊下を進む。


雲の合間から時々顔をだす月明かりだけでは、心許ない…つか、ぶっちゃけ怖い。


…こーゆー時って何故か、わざわざ怖い話思い出しちゃうんだよね。

七不思議とか。

いや。この学校のはいっこも知らんけど。

普通は、音楽室のピアノが勝手に鳴る、とか。
理科室の人体模型が動く、とか。
花子さんとか増える階段とか。


「………。」


…ヤバイ。
勝手に想像して、勝手に怖くなってきた。


さっさと帰ろー。


ボソ…
「!?」



……何か、話し声しなかった??


.

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