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「………。」


どうしよう。顔を上げられない…。
西崎の顔が般若みたいになってるぅ!!


「つまりはオレの警告を無視し、挙げ句平凡の分際で美形に近寄りやがったってワケだ。」


「……ハイ。」

小さくなったオレは、小さく返事をした。

「……斎藤。」

「……はひ。」


「自業自得という言葉をやろう。…潔く死ね。」


「いやぁあああハルちゃん見捨てないでぇええ!!!」

「ウザい。」

「ハルちゃあああ…!!」

縋るオレを、嫌そうに押し退ける西崎。

うう冷たい…。

「確かにイケメンさんには遭遇したけど…でも周りに人いなかったと思うんだけど…。」


オレの言葉に、西崎は難しい顔をした。


「……情報屋、かもな。」

「…は?」


「どっかに隠れて見ていたか、それともそのイケメンから直接聞いたのかは分からん。…だが、情報を集め人に売る商売をしている人間が、この学校にはいる。」


低い、声。

いつもの西崎とは違う、何処か憎しみさえ感じるような声に、オレは自然、姿勢を正していた。


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あきゅろす。
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