Main 7 ※清水視点です。 「また同じ事を繰り返すつもりか。アイツの周りも、アイツも傷つけて、全部壊して満足すんのか。」 胸くそ悪ぃ、と吐き捨てる。 陰が許しても、オレは許せねぇ。 散々浮気して、アイツを苦しめて、 自分の方を向かないからと、壊した。まるで玩具を使い捨てるように。 そんなものを、誰が恋と呼ぶ? 一方的な感情の押し付けは、暴力でしか無い。 「…テメェの言っている事は、ガキの癇癪か、狂人の夢想だ。アイツの大切な人間を傷付けてまで、会いに行ったところで、アイツはテメェを受け入れたりしねー…、!?」 ビュツ!! 陽の蹴りが、寸前で避けたオレの鼻先数センチ手前を掠める。 「……なんのつもりだ。」 瞳を眇め、睨み付けると、陽はニィ、と唇を歪めた。 バサリ、と陽が投げた上着が床に落ちる。 ボタンを外し、襟を寛げ、陽は狂暴な顔で哂った。 「…ごちゃごちゃ、ウルセェんだよ。」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |