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※清水視点です。
直ぐに戻ってきたメールに、オレは、瞳を細め、苦笑めいた笑みを浮かべた。
From :斎藤
Subject:Re2.知ってます。
―――――――――――――――
了解!!
―――――――END――――――
「…馬ぁ鹿。」
自分にもその言葉を言いたい気分になりつつも、携帯を閉じた。
再び携帯をポケットに突っ込んで、目的地に向かって歩きだす。
目的地は、行きたくも無い、可愛くない後輩の部屋。
編入を許す条件の一つとして提示された、月一回の自宅への近況報告。
オレがせっつかなくても良さそうなものだが、容姿を裏切り適当なアイツは、また放置している可能性が高い。
……つか、あの馬鹿は部屋にいんのかね。
馬鹿って言っても、今迄メールしていた、可愛い馬鹿では無い。
正真正銘、頭の中身がイカレきった、馬鹿だ。
成績の事に関しては、アイツは文句無く優秀だ。
だが、人間としては、完璧な欠陥品。
元々、排他的な奴だったが、陰に入れ込んでからのアイツは、異常としかいいようが無い。
子供が、初めて手に入れた宝物を守るように、
懸命で、執拗で、
重い、愛情。
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