[携帯モード] [URL送信]

Main
3
※清水視点です。


直ぐに戻ってきたメールに、オレは、瞳を細め、苦笑めいた笑みを浮かべた。


From :斎藤
Subject:Re2.知ってます。
―――――――――――――――
了解!!

―――――――END――――――



「…馬ぁ鹿。」


自分にもその言葉を言いたい気分になりつつも、携帯を閉じた。



再び携帯をポケットに突っ込んで、目的地に向かって歩きだす。


目的地は、行きたくも無い、可愛くない後輩の部屋。


編入を許す条件の一つとして提示された、月一回の自宅への近況報告。
オレがせっつかなくても良さそうなものだが、容姿を裏切り適当なアイツは、また放置している可能性が高い。


……つか、あの馬鹿は部屋にいんのかね。


馬鹿って言っても、今迄メールしていた、可愛い馬鹿では無い。


正真正銘、頭の中身がイカレきった、馬鹿だ。


成績の事に関しては、アイツは文句無く優秀だ。


だが、人間としては、完璧な欠陥品。


元々、排他的な奴だったが、陰に入れ込んでからのアイツは、異常としかいいようが無い。



子供が、初めて手に入れた宝物を守るように、


懸命で、執拗で、


重い、愛情。


.

[*前へ][次へ#]

19/97ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!