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アリスインワンダーランド
13


「お嬢さァん、
 こちらが林檎のジェラート」

テーブルの上の林檎、
その上の林檎の、上の林檎の、
上に置かれるガラスの器。


「こんなに林檎があるなら
 あげる必要なかったわ!」


「そうカーイ?
 …ほら、ここに隙間」

男は林檎カーペットの
奥にひとつ空いていた隙間に、
貰った林檎をぱかりとはめた。



アリスは呆れながら、
ジェラートを口に入れる。

「あ、おいしい」



「うわああぁあぁあぁぁん!」

「ギャッ」


アリスは軽く飛び上がった。

声のした方を見ると、
どうやらおばあさんが…



アリスは声をかけるのを
少しの間ためらって…

「あ、あの…?
 どうしたんですか…」

おそるおそる聞いてみた。



「…ん?呼んだかい」

おばあさんは、
何事もなかったような
声音で返事をすると、

くるりと振り返った。



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