2019.9/22 17:35


 デンシンは結界を壊す術が無いか考えたまま俯いていた。
ラコはブーメランを構えたまま、閉じ込められている状況を思った。
「このブーメランでも結界は壊れなかったわ!」

ザウザンド・ナイトが相手をしてくれてはいるけれど、この怪物といつまでもおいかけっこをしていたら、さすがに分身といえど疲れが増してくる。
肉体がないぶんの繋がりを欲するので、せめて誰かの身体を借りられたらいいのだが……

「ミュンヒハウゼン……」

「なによ、今、手が離せない。はぁ、はぁ、私お嬢様なのに……ぜぇ、ぜぇ……」

デンシンに話しかけられるもラコには余裕がない。

「助けは時期に、来るわ、だから」

「ああ、うっさい! 本当に、もう、誰か居ないの! 疲れるの嫌いなの」

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あきゅろす。
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