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ナマエは気付かないフリをして、人通りの少ない脇道へ入り込む。
つけていた人物も、予想通り追いかけるように脇道へ入ってきた。
しかし、そこにナマエの姿はなくなっていた。

「やべ、見失ったか」
「何か用?」
「おっ…と」

ナマエはその人物の背後に立っていた。
人物は多少驚いた素振りを見せたが、さほど動揺はしていなかった。

「さっすがクラス2ndだぞ、と」

人物は逆立つ赤髪にヘアバンドの役割をしているようなゴーグルが印象的な、黒いスーツをだらしなく着こなす不良っぽい青年だった。

「誰?」
「俺はレノ。アンタはナマエ・ラプソードス、だろ?」

ナマエは不審そうにレノを見た。
警戒心強いな、とレノは苦笑する。

「これでもお前と同じ会社の社員なんだぞ、と」
「神羅の?」
「タークス…聞いたことくらいあるだろ」

確かに、聞いたことくらいはある…初めて見るが。

「タークスが、私をどうして見張ってるの」
「違うぞ、と。最近女の子ソルジャーが入ったって聞いて、見てみたくなっただけ」

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