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ザンッ!!
「え、」
全てを切り裂かんとする、凶暴な音と共に。
途端に表情を失ったコピーは小さく唸り、ドサリと地に落ちた。
同時に、投げ出された形で宙を舞うナマエ。
「ナマエ!」
落ちてくる彼女をしっかりと、ザックスが受け止めた。
「ザッ…クス」
「焦ったー…お前、何浚われそうになってんだよ」
安堵したように息をつくザックス。
どうやら、彼がナマエを救ったらしい。
先ほどのコピーは、もう動くことはなかった。
ナマエはしばらく茫然と、切りつけられて動かなくなったそのコピーを見下ろした。
「…兄さん、」
ポツリと、ナマエは何か求めるようにそう呟いた。
まるで心此処にあらずのナマエの様子に、ザックスはピクリと眉を跳ねた。
「違う、あれはコピーだ」
「でも、さっき…確かに」
「ナマエ!!」
痺れを切らしたような怒声に、ナマエはビクッと肩を揺らす。
「あれはジェネシスじゃない、コピーなんだ!」
「違うよ、違うんだよザックス…」
「違わない!」
「だって兄さんみたいに、さっき優しくなったの!」
ザックスはナマエの肩を強く握る、そしてその瞳な向けて叫んだ。
しかし、ナマエも頑なに首を横に振るばかりだった。
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