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「どうかしたか、ザックス」


ラザードは全く動揺も見せず、自分の腕からナマエを奪い取るように引き剥がして、警戒するように距離をとるザックスを見ていた。
ナマエはと言えば、状況が理解出来ずにザックスとラザードを見比べている。


「俺はたまたま通りかかっただけだけど?」

「そうか」

「うん、そういうこと」


肩に回された腕に力がこもったのを感じて、ナマエはザックスを見上げる。その視線はラザードに向けられたまま、ナマエにおろされることはなかったが。


「ナマエ」

「ッ」

「あとは自分で考えるといい」


ラザードは普段の穏やかな微笑を浮かべて、二人に退室を促す。
今までのその笑顔が仮面だったと、気付かされた瞬間だった。








後日、この上司はこの組織から姿を消すこととなる。




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あきゅろす。
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