織り成すはさだめ
誰に与えられた試練かも分からない
ただただ、理不尽な運命
失われたモノは重く
奪われたモノは大きい
けれど、変わらなければならない
だから、向き合わなくてはならない
--織り成すはさだめ--
「髪型、変えたんだね」
クスッと柔らかな声が響く。
振り返ってみれば、
先程まで花達の面倒に没頭していた少女はこちらを見上げていた。
気恥ずかしくなって思わず自分の頭に手をそえる。
そして改めて、自分の硬質なそれを逆立てたような髪型にしたのだと感じた。
「そ、そんなに変か?」
「だって、いきなり変わってるんだもん」
「前の髪のほうがいいかな」
「ううん、そんなことない。にあってる」
花のようにフワリと笑うこの少女。
遠慮がちに、こちらを見て可笑しそうに笑っていた。
「良いと思う、すごく」
「のわりには笑ってるよな」
「ふふ、気のせい」
クスクスと、少女は尚も笑っていた。
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