ページ:2 「心機一転?」 「まぁ、そんなとこ」 ちょっと胸を張ってみせるが、やはり笑われた。 そう。 これは、ひとつの“けじめ”のつもり。 モデオヘイムの一件以来、忙しくて気持ちの整理をする余裕がなかった。 だがやはり、ぐじぐじと引き摺っていることは自分の性には合わない。 そして、先日の友人の諭しも影響して 大事な事を、やっと思い出せた。 “夢を持て。英雄になりたければ夢を持つんだ。そして、誇りも” 耳にたこが出来るくらいに聞かされた、あの先輩の教え その“誇り”を託されたあの日から、俺はそれから目を背けていた 受け入れたくない現実と、これから自分にのしかかる重圧にどうしようもなく恐怖した …だけど、 それを乗り越えなければならないことを、彼は教えてくれていた “誇りを、忘れるな” それは最後の、彼の言葉… 「ごめん、アンジール…」 せっかくアンタから、誇りを教わったのに 俺は自分でそれを見失っていたみたいだ [*前へ][次へ#] [戻る] |