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「今のお前は、見ていて腹が立つよ本当」

「どうしろって言うんだよ、俺に」


大切な人達全てを奪われた俺に、
何が出来るというのだ

諦めたような口調、そのなかばやけくそなザックスの態度。
思わずカンセルは勢いに任せてその胸倉を引き寄せる。
近付けたその顔からは以前のような覇気も感じられず、あの日から変わらぬ彼の絶望やら痛々しさがじかに感じることが出来た。

そう、ザックスの中の時間は
あの日から止まってしまっていた


「お前はそれで良いのかよ」

「なに、」

「自分ばっか被害者面して、他の奴らをかえりみた事あんのかよ」


知っているか
お前がふさぎ込んでいた間に、変わってしまった人間がいることを

ピクリ、とザックスは眉をひそめる。それは肯定か否定か、どちらにせよ彼に無理矢理にでも意識させることの出来た唯一の言葉。
だがおそらく、気付いているだろう。こんな話に持ち出されるほどの人間なんて、考えたって一人しかいない。


「変わっちまった。お前がそんな調子でいた間にアイツは、ナマエは」

本当の意味で、変わっちまった


その名前に反応したように、ザックスはカンセルから目を逸らす。まるで避けるかのように。


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あきゅろす。
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