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「レノってちゃんと料理出来るんだね」
「昨日作ってやっただろ」
「焦がしてたし」
「原因はお前だぞ、と」

責任転嫁ですねと、ナマエはトーストをかじる。
しかし目の前に座って、こちらをじっと見てくるレノに、気が散ってしようがない。

「あんまり見ないでよ。食べられない」
「いやー俺様ってホント何でも出来るなと思って」
「うーわ」
「ここまで好きな子につくす男なんてそうそういないぞ、と」
「ふうん。……!?」

ナマエは思わずトーストを取り落とす。レノはニヤニヤと頬杖をついて此方を見ていた。
何かサラッと凄いこと言われた気がする

ナマエはまた顔に熱が籠もるのを感じる。なおもレノは続けた。

「言っただろ。俺がずっと傍にいてやるって」
「あ…」
「何だ照れてんのか?」
「違います」

ナマエはガタッとイスから立ち上がるが、もう頬は紅潮しきっていた。
レノは可笑しそうにクスクスと笑っていた。

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