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床に押し倒され、冷たいフローリングに背中を打ちつけた。
痛みより、強い衝撃が頭の回転を遅らせる。
ナマエは眉根を寄せて、自分を押し倒して見下ろしているザックスを見上げた。

「な、に…ッ」
「…。」

また無言。
ザックスの瞳は、何も映ってはいないかのように無感情。
思わず、寒気がした。

この人は、いったい誰…





なぁ、なんて顔してるんだよ
何でそんなに怯えた顔してんだよ

お前もいずれ、俺を置いていくのだろう
お前もいつか、俺に殺してくれと願うのだろう

俺を、置いて、どこかへ

そんなこと、させない
お前まで失ってたまるものか
どこにも行かせない、行かせるもんか


なぁアンジール、
今の俺に、誇りなんてありはしない
誇り高いアンタが俺の名を呼ぶなら
俺の名前は俺の誇りだろう

なぁだから、
今の俺に誇りはないから


「ザッ…クス…」
「だから、呼ぶなよ」


頼むから、俺の名前を呼んでくれるなよ




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