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この暗い薄明かりの世界に閉じ込められた子ども達に、光を渡しにきてくれたんだ。
ナマエは少しばかりポカンとし、徐々に頬を赤らめていった。
ウィンドは夢見がちな発言だったかと少し反省してみるが、しかしその表現が一番しっくりくるとも思うのだった。
それくらい、ナマエの存在は自分達に大きな影響…希望のような、何かをもたらしているのだ。
「少なくともアンタは既に、あの子供達のヒーローだよ」
「…。」
恥ずかしそうに視線をそらすナマエ。
ほめられるのが苦手なタイプか。
しばらくプレートの裾から覗く遠くの空を互いに眺める。
すると小さく、ナマエの唇が開いた。
「私、英雄になれるかな」
「あぁ、もちろんだ」
それこそ真面目に、ナマエの横顔にそう言ってやれば
その顔は嬉しそうにほころぶのだった。
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