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「ククク…それは頼もしいものだ。二流科学者の失敗作になど、負けないでくれたまえよ」
「…さっきも言ったけど、兄をそんなふうに……ッ!?」

宝条の先程と変わらない言い様に、ナマエは眉をしかめて振り向く。
しかし、次に目に映った光景に息を呑んだ。

「おや…噂をすれば、だ」

辺りに漆黒の羽が舞い散る。

宝条はその気配に気付き、慌てる様子もなく、その背後の気配に振り向こうともしなかった。
ナマエは宝条の後ろを見つめたまま、固まってしまう。
そんな彼等を不審に思ったザックスは、ナマエと宝条に振り向いた。

「なッ…!?」
「…兄さん」

宝条の後ろには、漆黒の翼をたずさえたジェネシスが立っていた。

先程まで停止を表していた赤色の中央エレベーターのランプが、青色になっている。
そしてそのランプはすぐに、赤色に戻った
どうやらこのエレベーターを起動させて登ってきたらしい。

ザックスはすぐに剣を構えてジェネシスを警戒する。



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あきゅろす。
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