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伍萬打&2周年
貴方の呪文((仁王




またな

悪い

今度埋め合わせする


それが最近の口癖になったよね?




【貴方の呪文】






「もしもし、雅治?」

『おぉ名前か』

「今日の『すまんが急にミーティングが入ってのぅ 無理そうじゃ』

「そ、…そうなんだ」

『悪いのぅ今度埋め合わせするから』

「…しょうがないよ じゃあ頑張ってね」

『あぁ』


電話を切るとまたデートのドタキャン
今に始まった事じゃないし 忙しいのはわかってるけど

今回のデートもこないだ出来なかったのの埋め合わせだった筈なのに…



寂しくて、寂しくて、しょうがなくて
夜また雅治に電話した

今日デート出来なかった分 声を聞きたかった


『…もしもし』

「雅治 今大丈夫?」

『あー…今日の事か?本当にすまんな』

「うん 大丈夫だけど…今何処にいるの?」


雅治の電話越しにはざわざわした声や笑い声などが聞こえ

あきらかに雅治の自室じゃない事がわかった


『あ?あぁ 今焼肉屋に来て赤也の失恋パーティーしとるんじゃ』

「え、あ…そうなんだ」

『ミーティング終わった後にそういう話しが出てな?皆で慰めちょるんよ』

「そっか…切原くん残念だったね」

『そういう訳じゃお前からの電話だとわかったら赤也余計荒れるじゃろうから切るぜよ』

「そうだねじゃあまた明日」



そう言うと雅治は電話を切った

なんで切原くんの気持ちを優先するの?
私の気持ちを優先してよ…




―――――…


翌朝 私は雅治の朝練を見に行く事にした

いつもは朝が早いって事もあって見に行かないけど
やっぱりこんなに放置されてるのは寂しくて…



「…あれ?名字先輩じゃないっスか?」

「あ…切原く」

「どうしたんスか?」


今会うのは微妙な切原くんと居合わせてしまった
昨日失恋パーティーをした後なのに「雅治を見にきた」なんて言ったら怒ると思ってしどろもどろになってしまう


「え、えっと…その「あー言わないでもわかってますよ」


なんとか言葉を繋ごうとしてると切原くんは私の口の前に手を出して言葉を遮り首を振った


「マジ、残念でしたよね…」

「…え そう…だね…」

「全然いけると思ってたんスけど 上手くいかないもんスね」

「う、うん」

「でもいつまでも引きずらないで新しいの恋を見つけなくちゃ駄目っスよ!」

「ねー…」

「頑張って下さいね!俺 応援してますんでっ」

「うん………え?ちょっと切原くん?」

「なんスか?」


なんで私が切原くんに慰められてんの?
切原くんが失恋したんじゃないの?


「…さ、きから…誰の話…?」

「へ?何言ってるんスか?もちろん名字先ぱ「名前?」


後ろからびっくりした雅治の声が聞こえて振り返ると知らない女の子と腕を組んでいた


「ま、さ…はる…?」

「あーあ 見つかってしまったぜよ 名前との恋愛ごっこなかなか楽しかったんじゃがな」


…あぁだから最近構ってくれなかったんだね


「まぁ所詮ごっこじゃきに バイバイじゃな」





((その言葉は私を虚しい現実に戻す呪文)

浮気悲恋..★


100310



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あきゅろす。
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