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シスター&ブラザー!
その姉、宿泊す。


「合宿に行くといって、3話も引き延ばすとは、どんだけ遠くに行くかと思えば…

『総帥と行く☆北海道in帝国サッカー部ご一行ツアー』って、なんだコレは」


ホテルに着き、豪華な外装を見上げると、屋上から、掲げられた文字。
なんでこんなデカデカと垂れ幕が用意されているんだ。一般客からの視線が、恥ずかしい。



「総帥がお金出してるんだし、スポンサーの名前は出さなきゃだめかなぁと思ったの。」


「鬼道、美咲、何をしている。早く白○恋人を買いに行くぞ」

「…は、はい………」



いつの間に居たんだ、総帥…!
ていうか、白○恋人とか食べるのか!?





シスター&ブラザー!



「えー…と、これで…全員居るな?
今から、合宿のメニューと部屋割りを発表するぞ」


「私は次郎と一緒じゃないと部屋に帰らないわよ!」

「なら、雪原で寝てろ」



美咲を黙らせ、ゆっくりとリストへ目を通す。


「まず…明日は近くの中学と練習試合だ
慣れない環境での肩慣らしといったところだな。簡単なトレーニング程度だと思ってくれて構わん。

そして次の日から…は……
『総帥と行く☆札幌巡り!』
『総帥と行く☆海鮮巡り!』
『総帥と行く☆雪合戦祭り!』
『総帥と行く☆ずわい蟹巡り!』

…って、遊んでばっかりじゃないか!!」


「まぁまぁ、鬼道。いいじゃないか。
皆、きつい練習してきたんだし 息抜きってことだろ」


源田の一言に、チームメート達もこくこく、と頷いている。



「お前ら……!」


だが、一人だけは、違った。



鬼道さんが困っている!此処は、俺が助けないと…!

ばっと鬼道の横に立った佐久間は、源田はじめ、チームメートを睨んだ。


「おい、お前ら甘ったれるなよ!ちゃんと練習を「分かった。目一杯楽しもう」そうだ!楽しむんだぞ、皆!」




「つか、佐久間は、立ち上がってなにしてんだ?」

「黙れ、このハゲェエエ」

「だから、ハゲてねぇよ!!」

辺見と佐久間の取っ組みあいが始まる前に二枚目の紙に目を写すと、今度は部屋割りが書いてある。


「つぎは部屋割りだ。
まずは、佐久間姉弟。次は源田と成神。
辺見と崎山と洞面は三人部屋……次……」


順番に名前をよびあげ、最後の紙を見るとたった二人の名前。




「最後に、俺と総帥………総帥?!」

「よろしく頼むぞ、鬼道」

「…は、はい……」


またいきなり現れた総帥はなぜか俺の肩を引き寄せてくる。
背筋の寒気が止まらない。寒い。
固まっていると、総帥はニヤっとわらって部屋を出ていった。


「美咲、代わらないか…?」

「なんで次郎とのお泊りを手放さなきゃいけないのよ、嫌よ」

「…じゃあ辺「すいません、鬼道さん。俺は朝までUNOする約束してしまったんで。だから無理です」

そう言って、美咲もハゲも俺の話を聞かずに、どこか言ってしまい、気付かぬ間にほとんどのメンバーが自分の部屋へと行ってしまった。



最悪だ、最悪すぎる。



「鬼道さん、俺が代わります!」

「…佐久間…っ!」

「貴方の役に立てるなら!」

「ありがとう…っ」


嬉しさのあまり、佐久間に抱き着くと「萌えぇええ!」「可愛いすぎるっ」とかなんとかブツブツと言ってきたが、今回だけは許そう…


「じゃあ部屋割りの変更を伝えてくるか。」

「あぁ、頼んだ」



「源田先輩ー俺も行くッス」

「おう、ありがとな成神」

源田と成神を見送り、俺も佐久間の部屋へと荷物を運んだ。




その姉、宿泊す。


(鬼道さん、必死で気付いてなかったみたいッスけど…美咲さんと同室って事ですよね)
(……鬼道も結構抜けてるからな)


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あきゅろす。
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