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ここで会ったが百年目?‐01
 

 ───俺は今日という日を厄日だと結論付けた。


 朝起きて階段を踏み外し。
 朝ご飯を食べようと冷蔵庫を開けたらすっからかんのうえ豆腐が一丁、狙ってんのか真ん中に鎮座して。
 仕方ないから冷奴を朝飯にしようとしたら期限が切れていて。
 自炊しといてなんで今まで気付かなかったのかと首をかしげても思い出せず。
 もう面倒だからいいやと開き直ったら異常なまでの空腹感に、昨日の夜あまり食べてなかった事を思い出し。
 食材補充もついでに買いにいくかと支度をして、また階段を踏み外し。
 安いスーパーで、目玉商品の最後一個を目の前でかっさらわれ。
 なんか今日ついてないな、と溜め息を吐いて買い物を済ませた。
 帰ってご飯だ、とちょっと気分が上がってきた時に、これだよ。



 目の前でニヤニヤする男が三人。
 なんかどっかで見たことあるなぁこの気持ち悪い笑顔、と思いつつ帰路を邪魔されて機嫌は更に降下。

 人通りがあまりない道に、遊ぶ施設もあまりないこの道に、遊びに出たのだろう男三人。
 あまり変わらない身長だったから見上げることもなく、ただ見ていたら、ひとりが口を開いた。


「いつぞやは世話になったなぁ」
「……はぁ、」


 なんのこっちゃ。
 訳がわからないと首をかしげたら、しかめ面になった男たち。
 いやー、迫力がないね。間近で目付き悪いやつ見てきたからか何も感じないや。


「どちらさま?」
「あぁ?!」
「しらばっくれんなや!」
「てめぇあの時ゲーセンにいただろーが!」


 一気にキレられて、その声量にびっくり。


「えーと、どの時のゲーセン?」


 へらりと笑って首をかしげたら、それにぷっつんきたのか怒鳴られた。うるさ。
 知らないよお前らなんて。
 伊織に投げ技食らって多貴に追い討ちされてプライドズタズタにされた哀れな三人組なんて、俺は知らないよ。だって何もしてねーもん。何も言ってねーもん。
 なのに。


「てめぇらには借りがあるからなぁ」
「ちょっと憂さ晴らしに付き合えよ?」
「断ったらどうなるか…」
「やだ」


 即答した時の奴等の顔と言ったら。


 

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あきゅろす。
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