ナタリアの、唇に手を添えて何の含みも持たずに頬を染めくすくすと声を殺して笑う姿を見ると安堵する。
隣にいたナタリアに視線を移し、目が会ったところで顔を傾けキスを落とすとナタリアは驚いた後、へにゃりとはにかんで笑った。
「……変な顔」
「失礼な方ですわね」
もう、と膨れ面になったところでナタリアに片方の口角を上げて笑って見せ、お前からはねえの、と言うと呆れた顔をされた。
「嫌ですわ。以前私からしましたら噛み付かれましたもの」
そう言いつつナタリアは素早く口付けてきてまた直ぐに唇は離れていった。
そして可笑しそうに唇に手を当てて笑うのだ。
「やあだ、ナタリア大胆!アニスちゃん大佐に報告してこないと」
「ア、アニス!待ちなさい!これは違うのです」
窓から覗き込んできたアニスに気付くとナタリアは慌てて近付いていき、ルークのクッと笑みを零した姿を見ることはなかった。
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二人きりの時とそうでない時の表情が違っても可愛い。
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