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「コイツが小由良心葉本人なのは分かりました、けど、何で記憶喪失なんてものになったんです?」


 少しの沈黙の後に、獄寺さんは、リボーンさんへと訊いた。


 それには、十代目さんも大きく頷き、リボーンさんへ答えを促している。


 正直なところ、それはボクにとっても知りたい内容であった。
 やはり、分からないのは、表現し辛いが、身体の中にもやもやした渦が重く渦巻いている様で、このままを保ちたいとは思えない。


 そういうわけで、リボーンさんは三人の視線を集めることになった。



 しかし、


「知らねーぞ」


 その一言であっさりボク達の視線を軽く受け流した。


「知らないのかよ!!」


 十代目さんの叫び声が上がる。
 獄寺さんは苦笑いを浮かべて人差し指で頬を掻いている。

 獄寺さんも多分、十代目さんと同じ様な事を言いたかったんだとは思う。
 けれど、獄寺さんは、ハハ…と渇いた笑いを溢すだけだった。


「オレは心葉を預かってくれとしか言われてねーんだ。記憶喪失なんて聞いてねーんだから当たり前だろ」


「威張るなよぉ…」 


 えっへん。
 そんな効果音が付きそうなほど堂々とリボーンさんは胸を張っていて、不満気な十代目さんは力を失ったように、その場に膝からへなへなと崩れ落ちた。


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あきゅろす。
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