黒子 寒いのは冬のせい 日向 切 寒いなあ・・・。 あたしの席は廊下側の一番後ろ。 クラスメイトの出入りが激しくて、足元から冷えてくる。 あったかいストーブは遥か彼方・・・。 ぶるっと身震いをして、小さくなる。 「紺野 ー?」 名前を呼ばれた。顔をあげると、いつもは遥か遠くにいる彼。 「なんでしょう?」 「このプリントやった?」 「やったけど、見せないよ。」 そういうと、日向は苦笑いをして、あたしの席の前に座った。 「・・・・よくわかったな。」 「メガネのくせにそこまで頭良くないもんね。日向って。」 「・・・メガネが全員頭いいと思うなよ!!」 「はいはい、すみませんね。」 教室のドアのすき間から風が入ってきた。 むき出しの脚をさする。 「この席、さみーな・・・。」 「冬だかんね。」 「俺の席は逆に暑いぐらいだけどな。」 日向の席は、ストーブのまん前。 あたしと間反対だ。 「・・・・うらやましい。」 「そうか?」 「あたい冷え性なんだよね。」 「ふーん。大変だな。」 プリントを広げて、あたしのシャーペンで解きながら日向は言った。 「・・・・自分の席でやれよ。」 「だから暑いんだって。紺野 が俺の席いけば?あったけーぞ。」 「・・・・・いい。」 「あ、そう。」 はあ、とため息をつく。 日向は・・・いっつもこうだな。 あたしのこと、男友達だと思ってんじゃないのか。 ああ、きっとそうだ・・気づいたら悲しくなってきた。 ここは寒い。 暖かいあの席は遠い。 だってしかたない、あたしが動かないのが悪いんだもの。 寒いのは、冬のせい (ってことにできればいいけど あいにくそれは、自分のせい) なんか・・こんなはずじゃないかった(笑) すっごくわかりずらい作品になってますね。 気づいたかた・・・いらっしゃるかしら? てゆーか、なんで日向で書こうと思うとさ なんか悲恋っぽくなるんだろう? まあ、本編上しかたがないかなああははは。 前へ [戻る] |