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進化せよ!!





ネットワークの中を
光子郎の誘導通りに進んでいく
デジモンたち―――


覚悟はもうできていた
















No.11 進化せよ!!















工事中工事中工事中工事中……


そんな看板らしきものがひたすら並ぶ
ネットワーク――――



そこを高速で抜けて
たどり着いた場所は




『ハシゴ??』




ハシゴのような鉄塔のような

そんなものが
たくさん存在する空間だった





[コッチダヨーン]





明らかに
挑発としか受け取れない
その一文―――



そのハシゴのような鉄塔のようなものの
一つに奴はいた



『はぁ!?なんかムカつくー!!』

キレる時雨

『ふざけやがって……!!』

ヤマトも同じだった



『ヤマト!一気にいくぞ!!』



太一に気合いが入る


―――今度は絶対に負けねぇ!!



ヤマトはそんな太一の言葉の意味を
瞬時に理解した




『究極体だな!!』




力強く頷く



デジヴァイスが光った!!




「アグモン!」

「ガブモン!」




「「ワープ進化ぁー!!!」」




世界中に映し出される
2体のデジモンの姿―――



ピカァー!!




「ウォーグレイモン!!」


「メタルガルルモン!!」





『かっちょいー!!』



ウォーグレイモンとメタルガルルモンは
一直線に敵を追った


そして
ウォーグレイモンは
腕を大きく振りかぶり



ドゴンッ!!



そのまま敵に攻撃!!



空間に鈍い音が響いた―――




ドゴンッ!!ドゴンッ!!



それにメタルガルルモンも続く



2体は交互に
敵に攻撃を食らわした!!



高速で飛び回りながら
敵に攻撃をしかける
ウォーグレイモンとメタルガルルモン


あまりの速すぎるスピードで
姿は全く見えない―――




『いいぞ!』


太一は声援を送った


『よっしゃー!!』


時雨もはしゃぐ



タケルはそんな光景を見ながら
パタモンに言った


『パタモンも進化だよ!』


―――ぼくたちだって戦えるだ!!!


「うん!!」



デジヴァイスが光る!!



「パタモン進化ぁ!!」



パタモンは光に包み込まれた


エンジェモンへと進化する!!




しかし―――



敵は簡単にそんなことは
させてくれなかった



敵は進化するパタモンを
少しみた後
一気にそこへ向かって跳躍!!!





そして―――







進化した









完全体から究極体へ―――


それは一瞬の出来事だった




『あいつ!進化してる!!』

『なんて素早い!!』


信じられない光景に
唖然とする子どもたち―――



敵の勢いはまだ止まっていなかった



手が伸びる!!!


『まただ!!』



その手は迷いもなく
進化するパタモンに向けて
突っ込んでいった!



『パタモン!!』


ドゴンッ!!


鉄塔に叩きつけられるパタモン


「パタモン!!…うおぁっ!!!」


そしてテントモンまでも
叩きつけられた



『………ちょっ―――――
パタモン!テントモン!!』


―――あいつ、また進化中に!!

どんだけ卑怯なんだよ




『パタモン!大丈夫!?』

タケルは悲痛な叫び声をあげる


『テントモン!』

「…それより……パタモンを…」



パタモンの気は完全に失われていた


『パタモン!僕もそっちに行くよ!!
パタモン!!!』


―――どうして


『パタモン!!』


どうして、お前に
こんなことする権利がある?


時雨は
無表情で敵を見つめた



「パタモン!テントモン!!」



大声で叫ぶテリアモン―――



その時―――


ギロリ


『!?』

―――え、何??


敵はゆっくりと顔を上げ
テリアモンを睨んだ


そして口を開けた―――



「パタモン!今助けるよー!!」




『テリアモン危ない!!』


ビュン!!


「え?」



ズゴーン!!!



『ウォーグレイモン!!』



テリアモンに向けられた攻撃―――


それを受けたのはテリアモンではなく



ウォーグレイモンだった



「ウォーグレイモン!!」


テリアモンは
自分をかばい今にも倒れそうな
ウォーグレイモンを見るしかなかった



「くっ………――――。」

『ウォーグレイモン!大丈夫か?!』


「だ、大丈夫………」



『パタモン!目を覚まして!!』

『パタモン!テントモン!!』


パートナーたちの叫びが響いた―――


『くそっ……残ったのは俺らだけか』

『最悪………!!』



敵はそんな様子をじっと見ていた

伸びた手はそのままで―――



『よくもやりやがったな!!』

『絶対に許ねぇ!!』


ヤマトと時雨の怒りは
頂点へと達した


ヤマトの声に続きメタルガルルモンが
敵に向かって走り出す!!



『テリアモン!進化だよ!!』



そして時雨も動いた


「おーけ!!」



ピカァー!!


デジヴァイスと真実の紋章が
輝いた――――!!!



「テリアモン!超進化ぁー!!」



「ラピッドモン!!!」



ドゴン!ドゴン!ズゴーン!!



究極体と完全体―――


メタルガルルモンとラピッドモンは
同時に攻撃を繰り出した!!



しかし

敵の手は伸びたままで
パタモンとテントモンを離さない



『あんまきいてねぇじゃん!』



敵はびくともしなかった


『ダメですね……』

光子郎は呟く

『このままじゃ奴のペースに乗せられます!』



敵はゆっくりと口を開いた



『来るぞ!ウォーグレイモン!!』

『パタモン!パタモン!!』

『避けろ!ラピッドモン!!』



ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!



敵の口から発射される光線


同時に
さっきまでパタモンたちを
押しつけていた手も
究極体2体に向かって
振りかぶった!!




ドォォォオオオン!!!!




『ウォーグレイモン!!』

『メタルガルルモン!!』




『嘘………―――』




「おぉぉぉぉおおおおおおおお!!!」



ラピッドモンは
敵へと突進していった!


『ラピッドモン!!』



「ゴールデントライアングル!!!」




ドォォオオン!!



「………………。」



ラピッドモンの攻撃はみごと
敵に命中した――――



「―――っ!!??」



はずだった―――



『だめだ!全く効いてません!!』



光子郎の叫びが
痛々しく空間に響く―――


『なんで―――』

『くそぉっ!!』

『完全体でもダメなの!!?』

『何なんだ!こいつは!!』


太一は床にドンッと
拳を叩きつけた―――


「どうしろっていうんだよ………!!」


「太一……」

「太一さん……」


「ウォーグレイモンたちも
まだ動けないんだぞ……!!」



「ラピッドモンで耐えるよ」



時雨は言った


「心配すんな!!!」


そして太一の叩きつけた拳に
手のひらをかぶせ
笑顔をみせた


「時雨……」

「……………。」


「わかった!時雨とラピッドモンを
信じるぜ!!」


『僕も信じるよ!!』

『悪いな……時雨』


「パタモンとテントモンもあんな状態です。
ウォーグレイモンとメタルガルルモンが
回復するまでどうか頑張ってください!」



「まっかしとけ!!」

『おーけー!!』



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