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究極体!セントガルゴモン!!




「ラピッドファイア!!」


ドォォオオン!!



「ゴールデントライアングル!!」


ドォォオオン!!



「やった!!」

「いい感じじゃねーかよ!」

「これなら倒すことは無理でも
耐える事なら十分ですね!!」



「う〜ん……間違ってないんだけどさ
光子郎の言ってる事は
全部正解なんだけどさ

今光子郎
さらっとラピッドモンに対して
嫌味言ったねよ!」


「そ、そんなつもりじゃ……!!」

「嘘嘘!!わかってるって!」



「だって光子郎いいやつだもんな!!」


ニッコリ



―――////////////




ホントに……この人は………




















bP2 究極体!セントガルゴモン!!





















敵にラピッドモンの攻撃は
全くと言っていいほど効いていなかった―――


しかし
足止めするには十分な攻撃だった



「うぉぉぉぉおおお!!」


ドォォオオン!!



『いいぞ!ラピッドモン!!』


ラピッドモンは素早い動きで
敵を惑わしていた―――


動きの見えないラピッドモンを
必死で追う敵


ガコン―――


口がゆっくり動いた


『時雨!来るぞ!!』

ヤマトが叫ぶ―――

『おぅ!ラピッドモン!!』


「大丈夫!!」


ピュン!ピュン!ピュン!


ドォオン!




「どこ狙ってんのー?こっちこっちぃー」


ラピッドモンは
挑発するように敵に向かって叫んだ


『ラピッドモンかっけぇーぞー!!
ラピッドモンが人間なら確実惚れる!』


『『『んなにぃ!?』』』


「いきなり大声だすなよ!」


ゴツン


気持ちいい音が
太一と光子郎の頭で鳴った


「ってぇな!!」

「痛い…………」


「黙れ。
水泳ゴーグルにパソコンオタク
んでもって剣山ヘアー」


「水泳ゴーグル……?」

「ぱ、パソコンオタク……」

「剣山ヘアー…か……」


『お、お兄ちゃん………
太一さんも光子郎さんも………
落ち込まないで!!』



『ラピッドモン……
てめぇ人間なんかになりやがったら
丸焼きにして食ってやるからな』

『剥製にしますよ』

『歯がクセェ??』


ゴツーン!!


「だから黙れ。
ヤマトもキャラ壊れてんじゃねぇぞ?
何が″歯がクセェ?″だ……
いつからてめぇは天然なんだ!?
剥製!剥製だ!コンノヤロォォ!!」


『すまん……時雨』



「動物園に売りつけるのもいいかもな」

「いや、
水族館で溺れさせましょう」

「溺れさすなら海だろ?」


「てめぇら何
さらっと残酷なこと言ってんだよ……」



「そうかぁ?俺はまだ物足りねぇけどな!」

「火あぶりの刑でどうでしょうか?」

「ギロチンいこうか?」


ゴォォーン!!


「お前ら全員覚えとけよ?」


「「「………。」」」


「ヤマトも島根から帰ってきたらその髪の毛バリカンで剃ってやる……!!」



「「「すいませんでした。」」」




「お兄ちゃん………」

タケルは隣にいる兄を眺めていた


好きな人のことになると
まわりが見えなくなるのかな??


そして
タケルはそんなことを
ふと思っていた







パソコンの画面の中は
いたって変わらない―――

ラピッドモンが
ウォーグレイモンたちから
離れて敵と戦っていた



「はぁぁぁあああ!!」


ドォン!


ラピッドモンは敵を殴る!!

そして蹴り飛ばした―――!!


バァァァアアン!!



鉄塔にぶつかる敵―――

煙が舞い上がる


ようやく
敵にも攻撃が効いてきたかと
思われた


しかし―――!!!



「!!!!!」



『ラピッドモーーン!!!』


ドォォオン!!



煙から伸びた二本の腕―――


それは綺麗に
ラピッドモンにヒットした!!



「うぁぁぁぁああああ!!!」



『ラピッドモン!ラピッドモン!!』



鉄塔に激突するラピッドモン―――


究極体の一発

それは完全体である
ラピッドモンを倒すのには
十分すぎるものだった



「………………―――」


ラピッドモンは
テリアモンへと退化し
その場に浮いていた


そんなテリアモンに敵は容赦なく
攻撃を浴びせる



ドォン!ドォン!ドォン!ドォン!


手がのしかかり
光線が体を貫く―――



『何やってんだ!あいつ!!
もーテリアモンに意識ねぇだろ!』


―――信じられない


時雨は
自分のパートナーが
ただただズタズタに
引き裂かれていくのを
画面の向こうで見ているしかなかった


『メタルガルルモンたちはまだか!?』

『テリアモンが死んじゃうよ!!』

『くそぉっ!!』




ドォォオン!!



攻撃の音がやんだ―――


煙が晴れる



『テリアモン!!!』



そこには
無惨な姿をした
テリアモンがいた


ウォーグレイモンたちがやられてから
三分も経っていなかった



『なんだよこれ……』

太一は弱々しい言葉を吐く

『信じられねぇ…………』

ヤマトも呆然としていた

『テリアモン!!』

タケルの目には涙が浮かぶ―――




『こんなことって………』



時雨は
画面の向こう側で起こっていることが
信じられなかった


「テリアモン……」




「…………………。」

光子郎は
目の前の悲惨な出来事を
自分の力では
何も終わらせることはできない
と改めて知り

そして時雨を
慰める言葉も浮かばない自分に
苛立ちを覚え

歯を食いしばる







部屋の中は静まり返り
外で子供たちが遊ぶ声がかすかに
聞こえていた―――









敵は動かない







『時雨……』



不意にパソコンから呼ばれた


「テリアモン?」


『ごめんね時雨……
僕がウォーグレイモンたちを守るって
言ったのに……』


「…………テリ…」


『僕ががんばらなきゃいけなかったのに………!!』


テリアモンは
ゆっくり体を起こした


「無理すんな!!」

『もうちょっとしたら
ウォーグレイモンたちが来てくれる……
それまで僕も頑張らなきゃ……』

「テリアモン!!」

『もう一度進化して……』


「だからダメだっつってる…



『時雨!!』



「…………!!!」


『時雨がそんなんじゃ
だめだよ!』

「…………。」

『時雨は
あの時の冒険の最後に僕のことを
わがまま言ってこそテリアモンだって
言ったよね??』

「………テリアモン」




『時雨は
前を向いていてこそ時雨だよ!!』



テリアモンの体は輝き始めた


『だから時雨は
僕を信じて!!!』


力強く響くテリアモンの声―――


それは
デジモンたちに力を与え

子どもたちに勇気を与えた



『何が信じてだよ!』


時雨は涙を拭い
笑った



『あたしは初めっから信じてるっての!!』



ピカァー!!



時雨の
デジヴァイスが黄金に輝く――!!




「テリアモン!ワープ進化ぁー!!」




テリアモンは

ガルゴモンへ

ラピッドモンへと進化――!!




ドスン!



そして―――!!



「セントガルゴモン!!!」





それは紛れもなく
子どもたちの希望だった!!

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