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素晴らしきかな!!


和食と和菓子を作り始めてから1時間ちょっと。
出来上がった和菓子を冷蔵庫にしまいながら隆ちゃんを呼ぶ。


「隆ちゃん。ご飯だよーん…ってあれ?! いつの間に!!」


冷蔵庫から顔を上げてみると、つい数分前まではソファーに座っていた隆ちゃんの姿がいつの間にか4人掛けのテーブルについていた。


「美味そうな匂いしてきたからな。物音少なくなったし」
「あ、そうすか」
「んじゃ食うぞ」


その言葉に慌てて俺が席につくのを見て、隆ちゃんは手を合わせる。
隆ちゃんに習って、同じように手を合わせて「いただきます」と同時に言った。




俺が作った和食の半分以上を平らげた頃、満足気に食べていた隆ちゃんがふと口を開いた。


「そういや、聞いて欲しい事って何だよ?」


俺は肉じゃがのじゃがいもを食べて、あー、やっぱもちっと味つけりゃ良かったな、なんて主婦じみたことを考えつつ、隆ちゃんの言った言葉をおざなりに頭の中で反復する。

聞いて欲しいこと?
はいはい、聞いて欲しいことねー……ん?


「あー! そうだよ隆ちゃん!!」

漸く思い出した事に、若干大きめの声をあげれば、隆ちゃんの顔が顰められる。


「声がデカイ」
「そんな事はいいんだよ! 隆ちゃんがさっきちゃんと話を聞いてなくれないから、忘れそうになったじゃん!!」
「…どうせまた下らねぇことだろ」


俺の顔の輝きように気づいたのか、隆ちゃんは嫌そうな表情になった。

さすが隆ちゃん!!
1年も一緒にいるだけあって、俺の事分かってるぅ!
でも、その言葉はいただけないね!


「隆ちゃん!! 何言ってんの?! これは俺達腐男子にとって大事なことなんだよ!」


目の前には料理が並んでるからしないけど、机をバンッと叩きつけるようなそんな勢いで言う。
すると、ほらなって顔をした隆ちゃんは、無言で味噌汁を啜った。


「ちょ、隆ちゃん話聞いてよ!!」






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