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小説
「熱の自分が素らしいよ。」貞 53


今日、シンジ君が訓練日でもないのに学校を休んだ。

珍しいことだったため、今日一日、授業に集中出来なかった。


だから、僕は急いでシンジ君の家に向かった。

ポストの中に常にある鍵で開け中に入る。

学校終わってすぐな為、
というか早退だから。まだ、アスカはいない。
ミサトもネルフだろう。


 「シンジ君ー?」

呼んでも返事がない。

とりあえず、シンジ君の部屋に行けば。

スースーと眠っていたが、そんなに気持ち良さそうでもない。

どちらかといえば、辛そう。

頭の上にあるタオルは、ぬるく。

台所に行き、タオルを濡らしシンジ君の頭にもう一度のせた。


 「ん……」


冷たいタオルに少し、ビクッとした。
そして、うっすら目を開けたのだ。


 「あれ?カヲル…?」


カヲル!?渚じゃなくて!?

そこから、まず異変だった。


 「学校だよね……今。じゃあ、夢…?」

と言ってヘラっと笑うシンジ君に何も言えなくなってしまった。


あれ!?ツンは?

いつものツンツンは??


 「カヲルぅだぁ〜」


と、手のひらを宙に広げる。

ヤバイ、ドキドキがおさまらないよ!?


開いた手の中に割り込んで体をいれる。

つまり、今。

僕は、シンジ君に股がっているんだ。




 「シンジ君………」


ヤバイ、病人相手に欲情なんて…。


 「好きー、カヲル…好きー。」

と、抱きついた。


 「シ、シンジ君!?」


え、ええ!!シンジ君が僕に抱きつく!?

へ、ええ!?








 「シンジ君……ごめん。」


理性が切れたのだ。


と、腕をバッと取り、
布団に縫い付けるかのように両手を押し付けた。


が、しかし。


 「シンジ君………」





 「…………スースー」

 「え…、シンジ君?」



シンジ君は寝てしまったのだ。

し、シンジくぅーん!! 


 「ちょっと…………待ってよ………。」



そして、自分の右手にお世話になったので、ありました。












後日談。


翌朝、体にのしかかるような重みで僕は、起きた。

 「渚…?」

渚は、頭を僕のベットにおき、
ベットにもたれるように寝ていたが。

僕が起きたから、起こしてしまった。



 「あ、シンジ君。大丈夫?」

 「うん。それより、君。」






 「いつから、いたんだ?」

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