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小説
「ご奉仕してくれないかい?」庵53



 「シンジ君、ゲームしないかい?」

 「ゲーム?」


学校も終わり、カヲル君の家で暇そうに本を読んでいた時だ。

ベットの上から声がした。
ベットの下で座って本を読んでいた僕は、首を傾けた。

そうすれば、本を読んでたカヲル君が本を閉じて言ったのだ。


 「ゲームって何するの?」

本を閉じる。


 「簡単な、ゲームさ。ただ、じゃんけんで、負けた人が勝った人の言うことを聞くってもの。」

 「暇だから、やるよ!」


と、言った時。

微かにカヲル君が笑う意味を後々知ることになる。
 「「じゃーんけーん、ポッ」」


 「負けた……」

 「じゃあ、シンジ君。ベットに乗ってくれない?」

 「分かった。」


何だ、簡単なことだ。

ベットに座るカヲル君の隣に座る。

 「「じゃーんけーん、ポッ」」

 「また………」

 「じゃあ…………」



 




 「Tシャツ脱いで?」

 「へ!?」

驚いてしまった。

季節は夏。半袖Tシャツの下に服など着ているわけがない。

 「負けたんだよね?」

と、ニッコリ笑うカヲル君に僕は苦笑いしか出来なかった。

 「僕にも、同じ仕打ちしてみなよ?」

 「わ、分かったよ!!」

あまりにも、
挑発的な言い方に、流石の僕でもカチンときた。


 「「……じゃーんけん、ポッ」」 

 「またぁ?ズルしてない?」

 「してるわけないだろう?さぁ、下の服全部脱いでくれるかな?」

 「…………ぇ……」
 「早く、」

 「ぅう……」


素早く脱いで、掛け布団で隠す。

まるで、叙事後の格好だ。

 「恥ずかし………」

 「そう?可愛いよ。」


そして、布団から少しだけ腕を出した。

 「「じゃんけーん、ポッ」」 

 「ま、また……」


自分の運の無さか?
と疑うほどだった。


 「次は〜」

と、考えるカヲル君の顔はニヤけていた。
次第に分かってきた。

なるほど……そーゆうプレイね、

しかし。

分かったとは、いえもう、後戻りはできない。
いつ終わるのかも分からないし…。


と、思ってれば。

 「じゃあ、僕のやつ上に股がってよ。」

 「え…。」


と、カヲル君は自分の股間をさした。

つまり、自分で挿れろ?ってことだろ。

 「そ…んな、でも。」

 「じゃあ、僕にご奉仕してくれないかい?」


 「え…と」


つまり、そういうことですね。











後日談。

翌朝、ベットで起きた僕は、隣にいるカヲル君に聞いた。

 「何で、そんなに勝てるの?」

 「君、じゃんけんでワンパターン過ぎるよ。」

 「どういうこと?」

 「君、いつもグー、チョキ、パーなんだから。」

 「えっ!?」

 「気づいてなかったんだね。」

 「はい………、」


そんな…………
普通に出してるだけだったんだけどな……。





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あきゅろす。
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