[携帯モード] [URL送信]

短編+リク(00)
【つゆ】*ライニル
珍しく鳴ったインターフォン。
ライルがレンズを覗くと、そこには滴を零して震えているニールが立っていた。



***



「どうしたの?」


キーを解除して慌ててタオルを持って玄関へ行くと、ニールは曖昧に笑った。
「濡れちゃって」
そう言うニールからはいつもの香水に混ざって雨の匂いがする。
濡れて色の濃くなった髪を丁寧に拭いてあげながらライルは溜息を吐いた。
「こんなに降ってたんだね」
午前中にライルが出掛けたときは晴れていたが、窓から外を見るといつの間にかかなりの雨が降っていた。
もしかしたらニールも急に降られたのかもしれない。
心なしかいつもより大人しいニールにライルは同情する。
「ほら、リビング行こう」
手を引くとトボトボと着いてくる兄はなんだか可愛くて笑いそうになる。



双子の兄とは社会人になったのと同時に別々に暮らし始めた。



小さい頃からいつも一緒で仲も良かったせいか、周囲にはかなり驚かれた。
しかし理由は単純で。
仕事上生活サイクルが違うからなだけで、今もこうして仲良くお互い頻繁に行き来している。
泊まることも珍しいことではないので、今日もそうなるのかなとぼんやりライルは思っていた。


「バスルーム、お湯溜めてるからちょっと待ってて」
「…………うん」
キッチンで熱いコーヒーを淹れながらニールに言うと、ニールは頬の下を赤く染めた。
「ライル……」
「ニール?」
意味を含んだような声色にライルが振り返ると、その胸にニールが擦り寄ってくる。
「冷たいよ、ニール」
苦笑して言うとニールも笑った。
「じゃあ、後で一緒に風呂入ろうぜ」
「仕方ないなあ」
じんわりとシャツが濡れてくるのを感じながらライルもニールの身体を抱き締める。

元々同じものだからか、ニールの身体はライルの身体に馴染む。
抱き締めるといつも凹凸のように隙間無く重なった。

「ん………」

唇も吸い付く様に重なる。
腰をニールが押し付けてきたのがわかった。
無言の御誘いを断る理由はない。
さわさわとニールの尻を撫でるとピクリと震える。
「あ……んん、」
ちゅ、ちゅ、とキスを交わしながら、ライルはニールのウエストの隙間から手を差し込んだ。
「…………!」
雨で濡れた肌をなぞると、ぬるりとした感触にライルは目を見張る。
ニールを見ると彼はニヤリと笑った。
「言っただろ?」
ライルの耳元に唇を寄せて、囁く。


「『濡れちゃった』って……」


ニールの下半身はぬるぬると、蜜を零して濡れていた。
「こんなにさせて……外、歩いてたの?」
くちゅくちゅと粘り気のある音が聞こえる。
握り込むようにニールの性器を擦ると、ニールは甘い息を吐いた。
「ぁ……ん…っ」
トロトロとライルの手を濡らす蜜を、ニールに見せつけるようにライルは舐めた。
「エッチだね、ニール」
「あ、あぁ……んっ」
擦り上げる手を早めるとニールは目を固く閉じて、ライルにしがみつく。
膝がガクガクして今にも崩れ落ちそうだ。
「こんなエロい身体で……」
「ひぁ……ああっ」
「誰かに連れ込まれたらどうするの?」
グリ、と尖端に爪を立てるとニールは呆気なく蜜を噴き出した。
「ふ…うっ、あぁあっ」
ズルズルとライルの足元に崩れ落ちたニールを、ライルは口端を歪ませて笑いながら見下ろした。


「そんな悪い子には……御仕置だね」



ニールはとろんとした目でライルの足元に跪き、期待で震える指でライルのデニムのジッパーに手をかけた。





--------


エロが半端ですいません;


「梅雨」でも「露」でも「汁」でも(笑)




[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!