[携帯モード] [URL送信]

俺は弟が大嫌い。番外編(過去)
3
「あ〜やっと終わったぁ!くそつまんなかった〜!!」

授業の終わりの鐘が鳴った途端、俺にそう言ってくる友達。

ちょ、ちょっとやめてよ。

先生がこっち見てる…

「今日弟いねーんなら、一緒に帰んね?」

「うん、いいよ」

俺がそう返事をすると、友達は嬉しそうにランドセルを持って立ち上がった。



「文弥と一緒に帰るの初めてだな!」

「そうだな」

そんな会話をしながら昇降口を通り抜け、校門に向かう。

「文弥って、いつも弟と一緒だよなぁ。たまには遊ぼうよ!」

「弟を置いていくのはちょっとなぁ…」

「弟も連れてくればいーじゃん!この間さぁ、俺らスッゲーいい場所見つけてさ!そこ秘密基地にしたんだよ!」

「へぇ…いいなぁ」

「だろだろ!?弟も一緒でいいから今度…」

「兄さん」

友達の声を遮り、聞き慣れた声が耳に入る。

門の前に、智樹が立っていた。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!