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生徒会庶務の災難(ポッキーの日)
21
「あ、先輩!遊びに来てくれたんですか!」

風紀室に入ると、仕事をしていた風紀委員が嬉しそうに声をかけてきた。

「あ、おまけに影山先輩もいる。チィーっす」

俺のときと凄い態度の差だ。

「ちっ、相変わらず生意気な後輩だぜ。…おい瑞季、お前が知りたいのはこれのことだろ?」

先輩に見せられたのは今日何度も見た赤い箱。

「そう!これです!」

「じゃあとりあえずゲームについて教えてやるよ」

「お願いします」





「…え、それってつまり、俺は騙されていたんですか?」

「当たり前だ。だいたい、よく考えてもみろ。ゲームを絶対にやらないといけない、なんて可笑しいだろが」

確かに、その通りだ。

そう考えると、今までの自分がもの凄いアホのようで羞恥心がわいてきた。

「あーっ!元はと言えば会計のせいだ!くそー…」

「まぁ気にすんな。つーことで、好きなだけ食えよ」

「あ、ありがとうございます。」

ポイッと箱を投げられたので、遠慮なく頂くことにした。

箱を開けて一口食べる。

「!?なんですかこれ、凄いうまくないですか!?」

「そ、そうか?」

柄にもなくテンションが高い俺に先輩は若干引いていたがそんなことはどうでもいい。

なにこれ、なんでこんな美味いんだ。

人生が終わっている、とまで言った会計の言葉も誇張ではないかもしれないな。

それから俺は夢中でポッキーを食べ続けた。


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