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日常の中の非日常(小説)
さて、どうしようか
高校の教員や兄弟、友達に合格したことを伝えて祝福ムードも束の間、大学生活に向けて考えなければならないこと、準備しなければならないことが山ほどあった。
「うーん、まず通学どうしよう...大学は実家から通えない距離ってわけでもないし、片道2時間くらいで着くから通える?でも2時間って遠いかなぁ...一人暮らしも楽しそう。大学が近いと絶対楽だよなぁ。でも金無い...てか兄ちゃんたちは俺が居ないと何も出来ないし(←勝手な妄想)、弟も俺が居ないと寂しいだろうし(←自分が寂しいだけ)...。うーん、でも...(以下無限ループ)」
何も決まらずただ時間だけが過ぎていく中、適当に大学近郊の周辺情報についてネットサーフィンしていると、あるページが目に留まった。
「シェアハウス??聞いたことあるけどホントに現実にあるのか。なんだろ、テラスハ〇スみたいなやつかな、ドロドロじゃん、こっわ^^;
まぁでもちょっと見てみよう」
そんなからかったような態度でページに開いたがその内容には惹かれるものがあった。
「何これいいじゃん!!家広いのに家賃そんなに高くない!むしろ一人暮らしの家より安いまである!!大学そこそこ近いし、スーパも近い!!シアタールームとかいう謎のスペースあるし、共用キッチンでかい!でっかいお風呂がある!そして寂しくない!!!ここ住みたいな」
単純な脳みそである。
思い立ったらすぐに行動するタイプの和己は家族に許可を貰い、そのシェアハウスに入居することに決めた。弟に、「寂しい」と引き止められることを密かに期待していたが、いってらっしゃいと即答され、しばらく放心状態であったことは言うまでもない。

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