goodbye boy
晴樹side
僕の宝物。
ずっと大事にしてた僕の宝物。
知らない間に盗られてた。
一年待てば返してくれると思ったのになかなか返してくれない。
だから僕は取り戻すことにきめたんだ。
取り戻す為なら僕は何でもするよ。
僕は直に告白した。
直が僕のことを好きなのは知ってたから、この方法が一番だと思った。
だから直とキスもした。
まさかその場面を時雨に見られていたのは誤算だったけど。
これで返ってくると思ったのに直は僕をフった。
この二年で直は時雨に本気になったみたい。
そんなの、僕は許さない。
「直に時雨は渡さない」
目を見開いて驚く直に僕は冷めた目を向ける。
僕が本当の笑顔を向けるのは時雨にだけ。
直が時雨の隣にいたから笑顔を見せていただけだよ。
「何驚いてるの?
小さい頃からずっと一緒にいたのに直が僕を知らなかっただけでしょ」
時雨以外いらない。
時雨しかいらない。
他は全部モザイクでしかない。
クラスメートも、両親も、直も。
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