goodbye boy
2
念願の晴樹とのキスなのに俺の気持ちが晴れることはなかった。
何処か引っ掛かった感じがして、何故か罪悪感でいっぱいだった。
好きなのは晴樹なのに。
やっと両思いになれたのに。
───今好きなのは誰?
思い返せば俺を笑わせてくれたのは時雨だった。
どんな時もそばにいてくれた。
今日は、二年記念日だ。
掴んでいた晴樹の体を離すと自分の気持ちを伝えた。
「…ごめん。
やっぱり晴樹とは付き合えない」
俺がそう言うと晴樹は冷めた目で俺を睨んだ。
「…なーんだ、せっかく時雨と別れると思ったのに」
長年一緒にいた幼馴染みから発せられたのは信じられない言葉だった。
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