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「おい流架、こんなとこにいたのか」


「あ…棗」


1番最初にRPGにチャレンジした流架。パーマと一緒に整理券を配っていたのだ。心読み君と一緒にいた棗は、行くぞと言って来た道を戻ろうとした。



「あ、棗やん!!もしかしてRPGやりにきたん?!」


面倒なのがきた…と棗は呟いた。蜜柑はやってやってとしつこく棗につきまとう。



「誰がこんなアホらしいのやるか」



「ふーん。そんなこと言うんなら、簡単にクリアできるよなぁ?」


そこへ、アラジンの格好をした翼が。翼は棗にRPGをやらせようと、上手く口を動かした。



「んだと…?」


「これでクリアできなかったら、とんだ笑いもんだな」


「ねーねー。面白そうだったから棗君の分の整理券もらったー」


そこへ、整理券を持った心読み君が。棗は整理券を奪い取り、ゲームに参加することにした。



「ぜってーお前を奴隷にする」


「(ぶっ物騒な……こりゃぁ負けらんねー…)」


翼は密かに冷や汗をかいていた。






















「まさか蜜柑がやられるとは…」


宣誓通り、棗は見事クリアした。ちなみに、心読み君は途中リタイアだ。


「翼せんぱーい!!うち騙された!!うーっ(涙」


最後の相手は蜜柑。アリスも効かないし、武器も役立たずだった。そんな棗の取った行動は、仮病を使うこと。蜜柑はまんまと騙され、棗はクリアした。



「まぁ、俺のを選べる確率は低いわけだし…」



「おい、あいつの心読め」


大丈夫、と言って自分を励ます翼は撃沈。棗には心読み君がいる。彼はじっとして………



「これ、」


そう言って、ひとつのランプを棗に渡した。

棗は、翼にどんな命令をしてやろうかと考えながらランプを開けたが……



「…………、くだらねぇ」


そう言って、中に入っていた紙を投げ捨てた。



「どないしたん?」

蜜柑は捨てられた紙を拾った。



「あ、これ凛のやん!!うち呼んでくる!」


そう言って蜜柑は走っていった。棗はどーゆーことだ?と言わんばかりに心読み君を睨んだ。


「あれー?棗君、ここにきてからずっと凛ちゃんの顔が浮かんでたから、てっきりー。ごめーん」


…どこまでもマイペースな心読み君だ。



「ちょっと、蜜柑?!」

「はよはよ、待っとるで?」



「「……あ、」」


久々に、目を合わせた2人。気まずい空気なのは、蜜柑でさえも感付いた。


「2人ともどないしたん?前は仲良かったのに…」


「(凛…痩せた?)…お前に関係ないだろ」


「翼先輩、どーゆーことですか?」



「(なんか険悪な雰囲気…ここはいっちょ、仲直りの手助けでもしてやるか!!)残念だけど凛ちゃん。3日間棗の奴隷だよ」


「……はっ?」


「拒否権なし!凛ちゃんも特力の仲間なんだから。とゆーわけで、頑張れ!!」


そう言って、翼は凛を棗の前に差し出した。



「何で私が……」


「…別に俺はど「奴隷いらないってのはなし!!選んだからには、3日間常に一緒だぜ☆」…(怒」



「凛……がんばりーや!!お姉ちゃん見守ってんで!」



「(姉面しないでよね…最近任務続きで疲れてるのに…)…翼先輩、私気分悪いんで無理です。変わりに別の「凛ちゃんにも拒否権なし!」…何で…。お願いします、翼先輩…」

凛は縋るように翼の服を掴んだ。刹那、棗はギロリと翼を睨む。


「(ん?まさか、凛ちゃんにこと…)」


翼はそんな棗の変化に気付き、さり気なく凛の背中に腕を回した。


「…、行くぞ」


棗は凛の腕を掴んで翼達から離れて行った。


「(頑張れよ〜)」


翼は2人に手を振っていた。






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