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夜、また任務に行く私。最初は3日間ごとだと思ってたけど、私以外にも任務をする人がいるみたいで、5日に1回のペースで私に任務がくるってペルソナに教えられた。



「白猫…今日はペアでやってもらう」


「ペア?…誰と?」


白猫ってのは、私の呼び名。単純に白猫の仮面をつけてるから。…って、



「黒…?」


私の目の前に現れたのは、黒猫の仮面を付けた人。暗くてよく分からないけど…何か、知り合いかな?



「こいつは黒猫だ。」



「………凛?」



この声…



「なつ…め?」


「お前、特力じゃないのかよ」


特力?…あぁ、特別能力系のことか。



「表向きはね。だって、みんなは私のアリスを無効化って思ってるもん」


任務は、私がやりたいからだよ?…こんなこと言ったら、棗に嫌われちゃうかな?



「話は後だ。…行くぞ」


ペルソナの後ろを、私と棗は距離をあけて歩いた。















「任務は危力の仕事だろ?なんでこいつが…」


「お前も見ただろう。こいつは何でも消滅させられるんだ。…使わない手はないだろう?それに、アリスに寿命もなければ命にかかわる事もない。お前より優秀だ」


「…おい、凛。これはお前が望んだことなのか…?」


帰りの車の中、私はずっと俯いていた。だけど、棗の視線が痛くて…


「…そう、だよ」


それから、棗は一言も話さなかった。
学園に着くと、棗はすぐに部屋に戻って行った。肩を落とす私を見て、ペルソナは私の頭に手を置いて言った。


「…大丈夫だ。お前の居場所はちゃんとある。…何度も言うが、我々はお前の力を必要としている。そのことを忘れるな」


「……うん」


大丈夫、大丈夫。



いつしか、この言葉で自分を保っていた。









人を殺してるのに、血の匂いすらしない。叫び声も聞かない。一瞬にして消してしまう私の消滅のアリス。何も感じないのが、逆に怖い。






罪を犯しているのに、それを隠すように全てを消してることが、何より重く感じた。




















次の日の朝、棗はいなかった。


いつも、私が出るのを待ってくれた棗。…もう二度と、私を待ってくれることなんてないんだね。だって、私は進んで人を殺すような残虐な人間。こんな奴と一緒にいたくないよね。棗は……任務を終えると、悲しそうな顔をする。仮面で表情は見えない。だけど、雰囲気が悲しいんだ。棗はやりたくてやってるわけじゃないんだよね。毎回、罪の意識に押し潰されそうになってるんだよね。だけど私は……そんなに綺麗な心を持っていない。自分の居場所を多くの人を犠牲にして作っている。屍でできた場所。…それでも、私は居場所が欲しいんだ。




「…大丈夫、大丈夫…」


この言葉を唱えれば、私は頑張れる。






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あきゅろす。
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