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季節シリーズ




試験前の勉強を放課後の教室でしていた時、机の上に影ができたな、と思っていたらすらっとした指が伸びてきて顔をあげさせられ
「何?」と聞いた口にキスされた。

「なんで?」

内心はパニックになりながらも何とか普通の声で聞く事ができた。

「キスしたかったから」

やはり大輝の答えは簡単だった。

「キスがしたかったら誰でもいいのか?」

「そんなわけないだろ」

「ならなんで?」

重ねて聞くと彼はそっぽを向くように窓の外を見ながら言った。

「染矢が好きだからだ」

彼のその言葉に固まった僕を見て笑いながらまたキスをしてきた。

「付き合わないか」

そう言ってくれた大輝に僕は応える事ができなかった。

「僕は・・・君に好きになってもらえるような人間じゃない」

「それは俺が決める」

ふるふると首を横に振る僕を彼は抱き寄せた。

「何を不安に思っているんだ?今までの俺の素行が不安か?」

「そうじゃない。君じゃない。僕が愛される価値の無い人間だから・・そんな僕が君の側にいたら君に迷惑がかかる・・
 もう勉強会は止めよう」

そう言って僕は席を立った。





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