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季節シリーズ
12


古い家具が新しい物へ変わっていくのを見ていると実感が湧いてくる。

食器なども買い揃え、やがて2人が生活していくための物が大体揃ったのはそれから間もなくだった。

「今日から2人の生活の始まりだな」

大輝が嬉しそうにソファに座って周りを見渡す。その姿をみて僕も嬉しくなった。

「今晩は大輝の好きなものを作ろうかと思ってるんだけど何が良い?」

「それは嬉しいんだけど・・」

と言いながら大輝が手招きをするので近寄るといきなり手を引っ張られ、彼の胸へと倒れこんだ。

「うわ!」

驚いて大輝の顔を見上げると顔が近づいてきて深く口づけられる。

「んんっ・・・」

強く抱きしめられながらのキスは離さないと言われているようで好きだった。

うっとりしながらキスを受け入れていると急に身体が浮き上がる。

「っちょ、ちょっと!危ない!」

僕を横抱きにしたまま、自分の寝室へと足をむける大輝に抗議の声をあげるも無視されクイーンサイズのベッドにポスンと下ろされる。

「俺の好きなものって言ったら“真妃”だろ?今日は真妃を腹いっぱい食う」

僕に覆いかぶさりニヤリと笑いながら大輝が言う。

「何だよ、それ!大輝、スケベな親父みたいになってるよ」

「親父はともかくスケベでけっこう。どれくらいお前を感じてないと思ってるんだ」

「・・・」

たしかにお互い、受験前は勉強に集中しないといけなかったからそういう雰囲気になってもなんとなくセーブをしていた。

「受験が終わった日、したじゃないか」

「あんなので満足するかよ」

その時は大輝の家で晩ご飯をご馳走になった後、彼の部屋で抱き合ったため何というか、慌ただしいHになったんだった・・

「今日の晩ご飯の準備が」

「今は真妃の方が先だ」

そう言いながら既に手は僕の服の中にもぐりこんでいる。

「ん・・」

僕の肌を撫でるように大輝の手が滑る。

「記念すべき日だからな。今日は俺が満足するまで付き合ってもらう」





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