季節シリーズ 1 大輝と僕は高校の同級生だった。 彼はイケメンで運動神経も良くいわゆる人気者だった。だから男女問わずよく告白をされていた。 そして来る者拒まずというところもあり結構、短い期間で横を歩く人は変わっていた。 片や僕はというと高校入学と同時に両親が離婚。原因の一端は僕の性癖。小さな頃から好きになるのは男の子だった。 2年生になった時、大輝とクラスが一緒になった。 けれど僕と大輝の間にはクラスメートという接点ともいえない関係しか無く日々が過ぎていった。 中2の時、男の先輩から告白され僕もいいなって思ってた人だったからOKして付き合い始めた。 初めは優しかったのにデートしてもお金は全部僕が出すようになるなど、だんだんと様子がおかしくなってきた。 中3の時、嫌がる僕を無理やり押さえこんでセックスをした。よく慣らしもせず突っ込まれたせいで結構な傷を負い出血も酷かった。 その時、出掛けていたはずの母親が帰宅し現場を目撃。彼は僕を置き去りにして逃げ出した。 それからがひどかった。母親は半狂乱になり怪我をしている僕に半分叫ぶ様に言った。 「本当は女の子が欲しかったのよ!けど生まれたのは男の子。どうしても諦めきれなかったから名前は1番気に入っていた名前をつけただけ! お父さんだって女の子がいいて言ってたわ・・だけど生まれたのがあんただったから家に帰ってこなくなったのよ! 女の子が欲しかっただけなのに・・ゲイの子供なんか、あんたなんかいらない!」 それを聞いてショックだった。父親は早くから別に家庭を持っていてこの家にはほとんど帰ってこなかったのも事実。 その原因が僕だったなんて信じたくなかった。 その日を境に母親も家を空けるようになり、僕は1人で怪我の処理を行い生活をした。 父親は会社の役員をしているせいか生活費だけは十分な金額を振り込んできたが、そのお金も最低限の金額だけを残して 全て母親が使いまくった。そのことが父親の耳にはいり話しあいの場を設けたがそこで僕の性癖の事を母親がばらし益々揉めてしまった。 弁護士をたてて何度かの話し合いの結果、僕の高校合格発表と同時に離婚。 親権は父親にいったが一緒には住まずこの部屋で1人暮らしをすることになった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |