采は投げられた 5 「はははっ、神谷どこに行く?」 「!!!!!」 気配や物音そんなもんが一切コイツから聞こえなかった (マジかよ!?) いつの間にか後ろにいた乃木に腕を掴まれ、捕獲さちまっている俺 「痛っ、馬鹿野郎が!!このッ、乃木!テメェ離しやがれェェェェェェ!」 「離してもいいが、お前逃げないか?」 「‥‥‥あ、ああ」 「ハハハッ、離す訳ないだろ! 引っ掛かったな! 神谷お前、今日も教科書忘れたんだろ? 言い出しづらいからって、遠慮するな! また一緒に見るぞ!」 コイツッ!!! 男前の面をさらに良くするように、笑顔になった乃木を見て思う事は (やっぱ俺はこいつが嫌いだーー!!) あらためて乃木 銀次という奴を認識した瞬間だった [*前へ] [戻る] |