采は投げられた
4
「市、お前も教室に戻れ。授業始まるぞ」
「えぇーー、そんなッ!いいんっちょー!
せっかく、神谷がガチ嵌めOKしてくれたんですよ!
アンアン喘ぐ神谷を写メって、ムービー撮りまくろうとしてたんですよ!
僕の夢を壊すんですかーー!」
何て事言いやがる!
「市、テメぇ〜〜!一生の眠りにつくか?ぁあ?」
「こうなりゃ!委員長も、保健室行きません?
ちなみに、委員長は身長は?」
「何だ急に?ハハハッ羨ましいのか市?
そーかそーか、分けてあげたいのは山々だが、なんせ身長削ってしまうと、俺の人体に影響がー‥」
「(どーでもいいから)いくつなんですか?」
「180センチではあるが、まだ成長過程真っ只中だからな!
これからタケノコの様に伸びるぞ!」
「ん〜〜惜しい!最低185は欲しいけど‥‥ギリ手を打ちましょう!!
ご一緒に保健室へ!」
「ん?あぁ、何か食べに行くって言ってたな?
俺は甘い物が好きなんだが‥」
今しかねぇッ!
市があの野郎を止めている間に
(バックれる!!)
ゆっくりと忍び足でもって、少しずつ少しずつ
距離を取る
そして、絶妙なタイミングを見計らい
(今だ!)
コイツらから背を向け、走り出そうとした
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