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采は投げられた
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気持ちがフワフワと漂っている感じだ

乃木に対する想いが分かってしまった今
どう接すればいいのかと、頭ん中でグルグル回る


「神谷‥‥」


俺が一人パニックしていれば、すでに傍らまで来てた乃木が‥‥


「お前寒くないのか?裸で?」


またボケた事を言ってきやがった


「はぁぁああ!?」

「その格好は寒そうなんだが‥‥
俺にとっては目の保養‥」

「テメェは何見てやがる!!見れば分かるだろーが!
手足縛られてんだよ!!」

「ん?神谷は縛られるのが好きなのか?」

「違ェェェェェェェェ!!」


俺が馬鹿だった!
コイツにどう接すればいいかなんて
とうに分かりきった事じゃねーか!
でも‥‥


「乃木‥‥」

「どうした、神谷?」


そんな奴だから‥‥
テメェ自身振り回されて、狂わされて、そして‥


「ぁ‥‥りがとう」

「神谷‥」


もう戻れねぇよ
乃木を前にしただけで
こんなに心臓が痛ェのに!



「あ〜〜〜お取り込み中悪いんですけどー!」


突然明かるい声が割って響いた
そう、ここにはもう一人いたんだった


「い、いいい市!」

「神谷、いいだけ撮られていた画像なんですが、携帯ごと壊したので安心して下さいねー!
あッ!それと、『コレ』貰って行きます!」


ん?『コレ』って何だ?
市の右手に何か握っている
それは学ランの襟首

そこを掴みズルズルと引きずっていたのは


「ち、茶髪!?」

「はい!悪い事した人にはお仕置きしないといけませんから!
他の屍累々達は全員、運び出したので‥‥
委員長、神谷!あとは存分に楽しんで下さいねーー!」

「な、何ィィィィィ!!」

「ああ、任せろ!」



おい、何がだ!?
楽しむって!!


口からこの疑問が出る前に
倉庫には俺と乃木


二人だけになっていた


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